壁のように空っぽ

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三人の女・3 Women

1977年・アメリカ映画

監督ロバート・アルトマン

夢日記を付けている。素晴らしく奇怪な夢を多々見るからだ。それを物語や作品にできたらなんて考えで、中学生の頃からずっと付けている。この映画、三人の女も監督の観た夢が元になっているそうで、奇怪で不安で面白い。中学生の頃、英語が全くダメでとにかくどうにかして英語を覚えようと、必死になって映画を沢山観た。その頃観た映画に、キャリーというホラー映画があった。幽霊とかゾンビが出てこない、生身の人間が怖い系のホラー映画。スティーブン・キングの処女作が原作だ。そのキャリーを演じていたのが、シシー・スぺイセク。私は彼女の虜になった。決して美しいとは言えないけど、どこか愛嬌のある、憎めない感じの女優。彼女がキャリーを演じたから、あの映画はいつまでたっても色あせないんだと思う。

この映画にはそのシシーと、スティーブン・キング繋がりでシェリー・デュヴァルが出ている。そう、あのシャイニングの。

 

テキサスからカリフォルニアの小さな町にやってきた、ピンキー・ローズ(シシー)は同じくテキサス出身のミリー(シェリー)に職場で出会い、ルームメイトとなるんだが、まあさすが夢物語を基にしているだけあって、あちらこちら不安定で観てるそばからから不安にさせられる。だけどその不安材料を打ち消してくれるのが、70年代のファッションやインテリア。彼女たちの暮らすアパートは外観が緑、紫、ピンクという組み合わせで、ミリーが先に暮らしていた内装は黄色に統一されている。黄色は気狂いの色らしいんだが、その色が嫌味なく統一されているので、ストーリーに不安にさせられる分、安心して映像を見る事が出来る。

 

ピンキーも怖いが、ミリーも怖い。どっちが本物の狂気なんだ?ピンキーはミリーの物勝手に漁るし、ミリーは一人でぶつぶつ喋っているし、三人目の女は身ごもっていて、その夫はミリーと遊んでいる。それに失望したピンキーは...とかいうストーリー。何も考えずにぼーっと夢見心地で見る事をお勧めします。そんな、何も考えずに見る系の映画が何となく好きで、そんな映画ばかりしか知らないので、これからお勧めする映画もそんな感じになりそうだ。

 

女の友情って、結構恐かったりする。ちょっとの事でこじれると、修復が効かなくなるってこと小学生の頃多々あって、中学生の頃から深く付き合ったりする友達を作らなくなった。広く、浅くって感じの友情ばかり。深入りするのが怖かった。一人が気楽で、楽しかった。まあ、親友とかほしかったなあ、って今ちょっぴり後悔してるんだけど。母や妹には親友がいて、大人になっても結構いい感じみたいでうらやましい。まあ、結構いろんな種類の友達がいるので恵まれているなとは思います。何故か、おばさま方から気に入られるので、最近はめっぽう年上の友達ばかりなんだが、同年代の友達もほしいもんだ。明日久しぶりにお茶に誘われている。(じーちゃんが生前言っていた、茶飲み友達の感覚?)話す事と言えば、古き良き時代のアメリカや、植物の事やら、苦労話。

 

こういうインテリアがかわいい映画を見ると、部屋の片づけや模様替えをしたくなるので困りもんだ。今日もスリフトストアでいらない買い物をしに行って、散財して波長の合うかわいい物たちに出会えたところ。その話は、また今度。

 

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